🐶わんちゃんの不妊手術(男の子編)〜後編〜
2026-05-09
男の子のわんちゃんを飼い始めたら、「去勢手術はどうしたらいいの?」と気になりますよね。
今回は、わんちゃんの去勢手術について、
メリット・デメリット、手術後の注意点を
解説します。
大切な愛犬のために、正しい知識を身につけましょう。
目次
後編
①手術後は性格が変わる?
②手術を行うメリットは?
③手術を行うデメリットは?
④手術後のおすすめのドッグフードは?
⑤去勢手術は飼い主の重要な選択
①手術後は性格が変わる?
性ホルモンが関与していた問題行動が表れにくくなる
「犬の去勢手術をすると性格がおとなしくなる」とよく言われますが、これは本来の性格が変わるわけではありません。
手術によって男性ホルモン(テストステロン)の分泌が抑えられるため、
これまでホルモンが原因となっていた特定の問題行動が改善される
と理解するのが正確です。
愛犬の個性や甘えん坊なところなどが失われるわけではないので安心してください。
具体的には、以下のような行動に良い変化が見られることがあります。
- マーキング(縄張り主張のための尿)
- 他の犬への攻撃性
- マウンティング
- 発情期のメスを追いかけるなどの放浪行動
ただし、これらの行動が学習や習慣によって定着してしまっている場合、去勢手術だけでは完全には改善されないこともあります。
効果には個体差があることを理解しておきましょう。
②去勢手術を行うメリットは?
望まない子犬の防止
攻撃性の低下
マーキング行為の減少
生殖器の病気対策
発情によるストレスがなくなる
望まない繁殖の防止
万が一の脱走時などに、意図せずメス犬を妊娠させてしまう事態を防ぎます。
これは飼い主としての重要な責任の一つです。
攻撃性の低下
『男性ホルモンに起因する』他のオス犬とのケンカや縄張り争いが減り、
性格が穏やかになる傾向があります。
多頭飼いやドッグランでのトラブル防止にも繋がります。
マーキング行為の減少
縄張り意識が薄れることで、室内外でのマーキング行為が大幅に減少することが期待できます。
飼い主さんの掃除の負担も軽減されます。
生殖器の病気対策
精巣腫瘍や会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫、前立腺肥大といった、
雄犬特有の生殖器関連の病気のリスクを大幅に低減できます。
愛犬の健康寿命を延ばすことに繋がる大きなメリットです。
発情によるストレスがなくなる
発情期のメス犬の匂いに興奮して落ち着きがなくなったり、食欲が落ちたりといった愛犬自身のストレスをなくしてあげることができます。
飼い主さんのストレス軽減にも繋がりますね。
③去勢手術を行うデメリットは?
生殖能力がなくなる
全身麻酔によるリスク
太りやすくなる
縫合糸によるアレルギー反応
犬の去勢手術には多くのメリットがある一方で、デメリットやリスクも存在します。
手術を決める前に必ず理解しておきましょう。
繁殖ができなくなる
去勢手術は精巣を摘出するため、二度と繁殖能力を取り戻すことはできません。
将来的に愛犬の子孫を残したいと考えている場合は、慎重な判断が必要です。
全身麻酔のリスク
健康な犬であればリスクは低いですが、年齢や持病によっては麻酔による呼吸・心停止などのリスクがゼロではありません。
術前の血液検査で健康状態をしっかり確認することが重要です。
肥満になりやすい
術後はホルモンバランスの変化で基礎代謝が低下するため、
以前と同じ量の食事を与えていると太りやすくなります。
去勢後用のフードに切り替えるなど、適切な食事管理と運動が不可欠です。
まれに起きる合併症
かなりまれですが、
縫合糸へのアレルギー反応(縫合糸反応性肉芽腫)や、
特定のがん(前立腺がん、血管肉腫など)のリスクがわずかに上がるとの報告もあります。
去勢手術はメリットが大きく、多くの飼い主さんが選択しますが、
これらのデメリットも知ったうえで判断することが大切です。
④去勢手術した犬におすすめのドッグフードは?
去勢手術後の犬は、ホルモンバランスの変化により基礎代謝が約20〜30%低下すると言われており、肥満になりやすい体質に変わります。
肥満は、関節炎、糖尿病、心臓病など、
さまざまな病気の引き金となりますので、
日々の食事管理でしっかりと対策することが重要です。
去勢手術後のドッグフードを選ぶ際は、
「低カロリー・低脂肪」で、筋肉を維持するための「高タンパク質」なフードがおすすめです。
「去勢後用」「避妊・去勢犬用」と表示された専用フードを選ぶのが最も手軽で確実でしょう。
フードを切り替える際は、お腹を慣らすために1週間ほどかけてゆっくりと移行してくださいね。
⑤去勢手術は飼い主の重要な選択
わんちゃんの去勢手術については、繁殖の機会を奪うという倫理的な観点から様々な意見があります。
一方で、日本では年間多くの犬が殺処分されているという悲しい現実も存在します。
去勢手術を行うかどうかは、
メリットとデメリットを正しく理解し、
愛犬の性格や健康状態、ご家庭のライフスタイルなどを総合的に考慮して判断する
ことが何よりも大切です。
最終的な決断に「絶対の正解」はありません。
獣医師とよく相談し、飼い主さんと愛犬の両方にとって最善だと思える選択をしてくださいね。